生成AIに会社の情報を学習させない設定方法【Gemini・ChatGPT・Claude】

生成AIを使うにあたってよく聞かれる懸念が「入力内容がAIに学習されるのでは」というものです。

結論から言うと、いずれのサービスも、設定画面から学習用のデータ利用をオフにすれば、入力した会話を今後のAI学習に使わせないようにできます。 ただしいくつか注意点も残るため、法人プランの利用や、入力情報のルールを考えることが必要です。この記事では、データ利用をオフにする設定方法を中心に紹介していきます。

なぜ「学習させない」設定が必要なのか

多くの生成AIは、初期設定のままだと、入力した会話をサービス改善やAIモデルの学習に利用する仕組みになっています。つまり、何も設定しなければ、あなたが打ち込んだ文章が「AIを賢くするための材料」として使われる可能性があるということです。

個人的な調べ物なら大きな問題になりにくいですが、これが顧客名簿・見積書・社外秘の資料・ソースコードだとどうでしょうか。

入力した内容が将来、他のユーザーへの回答に出てくるリスクや、人によるレビュー対象になるリスクを完全にゼロにはできません。だからこそ、業務で使う前に「学習させない」設定を理解しておく必要があります。

Geminiで学習させない設定の手順

Gemini(個人のGoogleアカウントで使う無料版・AI Pro等)では、「Gemini アプリ アクティビティ」をオフにすることで、会話がAIモデルの改良や人によるレビューに使われなくなります。

手順1:設定画面を開く

  1. Geminiアプリまたはブラウザ版(gemini.google.com)にログインする
  2. 画面左下(歯車のアイコン)の「アクティビティ」を選択する

または、Googleアカウントの管理画面から、myaccount.google.com →「データとプライバシー」→「Gemini アプリ アクティビティ」と進んでも設定できます。

手順2:アクティビティをオフにする

  1. 「Gemini アプリ アクティビティ」の保存を「オフにする」を選ぶ
  2. 必要に応じて「オフにして過去のアクティビティを削除」を選ぶと、これまでの履歴も消せる

これで、今後の新しいチャットはアクティビティに記録されず、AIモデルの改良にも使われなくなります。

備考:自動削除の期間も見直す

アクティビティをオンのまま使う場合でも、保存期間を見直せます。初期設定は18か月ですが、3か月・36か月・無期限などに変更できます。短くしておくほど、万一の際に残るデータが減ります。

Geminiの注意点

  • アクティビティをオフにしても、サービスの安全性維持・不正利用の検知のため、会話データは最大72時間保持されます。
  • すでに人によるレビューに選ばれた会話は、アクティビティを削除しても最長3年間保持される場合があります。
  • ファミリーリンクや法人(Workspace)の管理下にあるアカウントでは、管理者の設定により自分でオフにできないことがあります。

Claudeで学習させない設定の手順

Claude(Anthropic)は、2025年8月に「初期設定では学習に使う(オプトアウト方式)」へと方針が変わりました。そのため、個人向けプラン(Free/Pro/Max)を業務で使うなら、自分で学習をオフにする必要があります。

  1. Claude画面の左下のアカウントメニューから「設定(Settings)」を開く
  2. 「プライバシー(Privacy)」を選ぶ
  3. 「Claudeの改善に協力する(Help improve Claude)」のトグルをオフにする

Claudeの注意点

  • オフにすると、新しい会話のデータ保持は30日間に短縮されます。オフにしない場合は最長5年間学習・保持され得ます。
  • 「学習(モデル改善)」「メモリ」「チャット履歴」は別々の設定です。混同しないよう注意してください。
  • 法人向け(Team・Enterprise・API)は、契約上、送信データがモデル学習に使われないことが保証されています。Enterpriseではデータを保持しないゼロデータ保持(ZDR)も選べます。機密業務はこちらが基本です。

ChatGPTで学習させない設定の手順

ChatGPTでは「すべての人のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)」をオフにします。

  1. ChatGPT画面の左下のプロフィールアイコンをクリック
  2. 「設定(Settings)」を開く
  3. 「データコントロール(Data Controls)」を選ぶ
  4. 「すべての人のためにモデルを改善する」のトグルをオフにする

ChatGPTの注意点

  • この設定をオフにしても、チャット履歴自体は残ります。「学習オフ」と「履歴削除」は別物。両方を理解して使い分ける必要があります。
  • サービス提供や安全対策のため、一定期間データが保持される場合がある、とされています。

学習オフにしても残るリスク

ここまでの設定で「学習への利用」は止められますが、次のリスクは残ります。

  • 設定変更後の一定期間のデータ保持
  • アカウント乗っ取り・誤操作などの人的リスク
  • 設定漏れ・社員ごとの設定ばらつき

つまり、最も確実な対策は「機密情報をそもそも入力しないこと」です。入力してよい情報・ダメな情報の線引き(社内ルール)が欠かせません。

「学習に使われない」法人プラン(Google Workspace)

個人向けプランは、設定である程度コントロールできるものの、運用は個人任せになりがちです。組織で利用する場合は法人プランの利用がオススメです。

Geminiの法人プランであるGoogle WorkSpace(法人向け)は、契約上、業務データやプロンプトが(許可なく)ドメイン外のAIモデルの学習に使われないことが保証されています。 人によるレビューの対象にもならず、ユーザー間でデータが混ざらないようアクセス制御もされています。機密情報や顧客データを扱う業務なら、設定に頼るより法人向けWorkspaceを選ぶほうが安全で確実です。

項目個人プラン(無料/AI Pro等)法人(Google Workspace)
学習への利用設定でオフにできる(運用は個人任せ)契約上、許可なく学習に使われない
人によるレビュー対象になり得る対象外
管理機能なし管理コンソールで一括管理
向く用途個人利用・お試し機密・顧客データを扱う業務

(2026年6月現在)

料金・仕様・保持期間は変動します。掲載前に必ず公式(Gemini Apps プライバシーハブWorkspace AIプライバシー)で最新情報を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 学習させない設定にすれば、情報漏洩は完全に防げますか?
A. いいえ。学習への利用は止められますが、一定期間のデータ保持や人的ミスのリスクは残ります。機密情報は入力しない運用が基本です。

Q. 無料版でも設定できますか?
A. はい。記事内で紹介している方法をお試しください。

Q. 会社で全員に設定させるにはどうすればいい?
A. 個人プランでは各自の設定任せになり、ばらつきが出ます。全社で統一管理したい場合は、管理者が制御できるWorkspaceの利用が現実的です。

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